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Stage 8. ここは君の場所だから 7


「……えぇ……はぃ。すみませ……」
『夏風邪は結構しつこいしなー。養生するんやで?えぇな?』
「はーい。では失礼します」
 受話器を置いて、電話を切る。みちる相手でなければなかなか聞くことのできない、昌穂の心配そうな声色に、遊は罪悪感から嘆息せざるをえなかった。
 騙したいわけではない。だが無断でバイトを休むよりは、こうして連絡しておいたほうがよいには違いない。
 そう思いつつ胸の内で膨れ上がる罪悪感をねじ伏せて、遊は電話ボックスを出た。
 駅前の公衆電話。早朝で、通勤ラッシュ時にはまだ少し早い時刻だ。人通りは多くないが、決して少なくはない。
 遊は、背中のリュックサックを背負いなおすと、雑踏に紛れた。


 妹尾家の住所から、遊がもともと住んでいた町は一つ県を間に挟んでいた。リュック一つを手荷物に、電車に乗り都市にでる。そこで高速バスに乗り換え三時間半。そこからさらに、市バスを乗り継がなければならない。
(随分、遠いとこにきてたんだなぁ)
 高速バスが走るのは山間に走る高速縦貫道だ。代わり映えのない山間の景色をぼんやり眺めながら、遊は思った。
 遠いところにきた。が、バスに乗れば三時間半。金銭的に断念せざるを得なかったが、もし新幹線にのっていれば、市バスの乗車時間を除けば、一時間そこらの距離だ。
 帰ろうと思えば、わずかながらでもある休みを使っていつでも帰ることができた距離だ。帰り方だって、妹尾家の住所がわかった時点で調べていた。それでも帰ろうとは思わなかった。一度も。
 帰ることが恐ろしかった。
 両親のいない家。
 両親が死んだという事実を認識させる家。
 もしくは。
 両親がいる家。
 両親がまだ死んでおらず、この数ヶ月間が全て夢なのだと思わせる家。
 家に帰るということは、遊に決定的な何かを教える。
 それが、恐ろしかった。
 だというのにどうして。
(どうして、私、このバスに乗ってるんだろ)
 朝、急に思い立って、いつもアルバイトに持っていく棗のお下がりの小さなリュックに、財布とタオル、ウインドブレーカー、日焼け止め、旅行用の洗面セット、そしてお茶を詰めていた。
 皆の朝食の準備と、洗濯を終えて、夜の仕事の代役を探し、家を出た。バスに載る前には昌穂の店に電話をいれた。
 自分ではない何者かが、自分の体を動かしているように、淡々とそれらをこなして、今自分はこうしてバスに乗っている。
 遊は瞼を閉じて、バスのゆったりとした揺れに身を任せた。


「じゃぁまたね」
「うん」
 軽いキスをして手を振った。列車が発車したのを見届けてから、プラットホームを降りる。改札をくぐり、駅を出ると、眩しい日差しが視界を焼いた。
「まだまだ暑いねー」
 琴子は額に手を翳しながら呟いた。手に持っていた白い帽子を被りなおして、歩きだす。
 駅向かいの百貨店で、少し買い物でもしていこうかと思い、つま先を向けた瞬間、琴子は首をかしげた。
「……あら?」
 向かう視線の先には、バスのターミナルがある。百貨店の一階に併設されたターミナルに、知った顔があったのだ。
「ユトちゃん?」
 呼び声に反応して、視線の先の人物が振り返った。
 バスを降りたばかりと見られるその少女は、驚きに、目を瞬かせてこちらの名を呼んだ。
「こ、ことこさん?!」
 かなり間抜けな声色だった。


「はい」
 白い手が遊の前に、氷で冷やされたジュースのグラスを置く。白い手の主を仰ぎ見て、遊はすかさず頭を下げた。
「あ、ありがとうございます」
 ハイウエイバスから降りたその先で、意外すぎる人物に会った。ホストクラブの常連客にして、客たちを裏から纏める顔役の琴子である。本名は知らないが、仕事はあのホストクラブともほど近い場所にあるクラブの女将だと聞いている。が、偶然この街に来ていた、とかいうのならまだしも、会って早々通されたのは、アパートの一室だった。
 建てられてからかなりの年数が経っていると見受けられるアパート。通された部屋の床も、擦り切れた畳で覆われている。水周りには手を入れてあるのだろう――真新しいコンロと、給湯器。棚に収まった食器は使い込まれていて、生活のあとがみえる。
「琴子さんここに住んでるんですか?」
 思わず遊は尋ねていた。
「お店がお休みの間だけね」
 テーブルを挟んだ向かいに腰を下ろした琴子が、笑って答えた。
「ここは私とママが昔暮らしていた部屋なのよ。あっちのお店のことを知ってる人間で、ここに通したのはユトちゃんで三人目ね。びっくりしたわぁ。こんなところでユトちゃんに会うなんて」
「私もものすごくビックリしましたよ……。なんであそこからこんな離れた場所に琴子さんがいるんだって」
 あの街から県一つまたいでいるのだ。昔の知り合いに再会する可能性は考えたが、妹尾家に居候するようになってからの知り合いに会うことは想像もしていなかった。
「ふふふ。ホントね」
 口元に手を当てて、琴子は楽しげに声を立てる。つられて笑いかけた遊は、琴子の次の問いに思わず顔を引き攣らせた。
「ユトちゃんは、どうしてここに?」
 それは、ごくごく単純な問いにすぎない。
 こんなところでばたりと再会したのだ。誰もが疑問に思うことだろう。
「……えと」
 どう、説明してよいのか。
 言葉に詰まって唇を引き結ぶ。
「……あの」
 つなげるべき言葉が見つからず、遊は開きかけた口を再びつぐんだ。琴子は柔らかく微笑んだまま返答を待っていたが、黙りこくる遊を見かねてだろう。彼女は再び問いを口にする。
「今日一日、忙しいのかしら」
「え?いえ……忙しいっていうほどでも」
 そもそも時間が空いていなければ、琴子に誘われるままここに来るようなこともなかっただろう。何かやりたいことがあってここまでやってきたわけではない。
 強いてしたいことを述べるならば、確認だろうか。
「ただ、最後には……」
 自分の立ち居地、自分が妹尾家に居候してから今日までの日々。
「今日でなくても、別にいいんですけど」
 自分の、資格。
「ちょっと、訪ねたい場所があると、思ってます」
 自分の、還るべき場所。
 それらの、確認をするために自分は、誰にも告げず、交通機関を乗り継いで、この場所までやってきたのだ。
 ぽん、と手を叩いて、琴子が唐突に声をあげた。
「じゃぁ、用事が今日でなくてもいいんだったら、ウチに泊まっていかない?」
「……は?」
 琴子の申し出に、遊は思わず面を上げて彼女の顔を凝視した。冗談かと思ったのだ。確かに思いつきでここまでやってきただけあって、これからの計画も何も立てていないどころか、宿は全く用意していない。妹尾の家に帰るにしろ帰らぬにしろ、琴子の申し出は非常にありがたいものだ。
 が。
「い、いいんですかそんなこと……」
「いいのよぉ」
 両手を胸の前で合わせたまま、琴子が満面の笑顔に目を細める。本当にどちらかが年上なのだかわからないような顔だ。遊は複雑な表情で、一回り以上年上だという女を見つめた。
「だって私、前々からユトちゃんと色々お話してみたかったんだもの。ユトちゃんってばお店では真面目だし」
「お仕事ですんで」
「そうそうそれいってちっとも私とおしゃべりしてくれないしぃ」
「私はフロント係であってホストではないんですよ琴子さん。業務から離れたら、怒られちゃいますしリオンさん寂しがりますよ」
「家まで押し掛けるとあれかなって」
「この前のデート騒動のときは見事に押し掛けてくれましたよね」
「あれは茜君の依頼で、個人的に訪ねたんじゃないもーん」
 でも状況は激しく似たようなものではなかったでしょうか。
 そのツッコミを、ひとまず遊は飲み込んだ。何を言ったところで無駄だということは経験上知り尽くしている。この人も、ある意味妹尾家の人間と似通ったところがあるのだ。
「あ、そうだ。今日仕事はどうしてるの?今日はクラブの仕事ないの?」
「今日はお休みです」
 シフトを代わってくれたのは、同じフロント業務に着く大学生の青年だった。初めはホストとして入ったらしいが、ホストとしての才能が皆無で、フロントに回されたという。彼は、別の担当としての才能はあったらしい。荷物の番からボーイの采配までホスト以外なら何でも苦もなくやってのける男で、幾度か同じ時間帯を受け持つうちに仲良くなった。
「やったわ!」
 琴子は子供のように手を叩きながら、はしゃいだ様相を見せた。この場所に自分が残ることは、そんなにも彼女を喜ばせることなのか。それを自覚したとたん、遊は顔が照れから火照るのを感じ、俯いた。
「じゃぁ今夜はご馳走にしなくちゃ!一体なにを作ろうかしら……」
「え?!いや琴子さん私作りますよ!」
 この場所に宿泊させてもらえるというのなら、それぐらいしなければ罰があたりそうだった。慌てて腰を浮かせた遊に、琴子が軽く肩目を瞑ってみせてくる。
「あら駄目よぉユトちゃん。私の楽しみとらないでね」
「……で、でもですね」
「大丈夫!変なものを作ってだしたりはしないわ。私これでも料理は得意なの。お仕事以外の時は、家事の邪魔になるから爪だってつけないのよ」
 ほら、と差し出された手は、家事なんてできるのかというほど真っ白で、荒れた部分が一つも見つからない華奢で綺麗な手だった。ただ確かに、彼女の言うとおり、爪は磨かれてはいても短く切りそろえられ、マニキュア一つ塗られてはいなかった。いつもクラブで見る彼女の手は、夜の女の手として、並ぶ爪一つ一つが宝石のように飾り立てられ、光り輝いていたのに。
「さぁって本当に何作ろうかなぁっ。あ、おつまみとお酒も買ってこようねっ」
 エキサイトしながら、そう宣言する琴子に、遊は嘆息しながらツッコミを入れた。
「琴子さん。私は未成年ですってば」


「あぁぁ?なんだってぇ?!」
 電話口を通して伝えられた内容に、真は思わず受話器を取り落としそうになった。そんなこちらの様子を知ってか知らずか――十中八九、後者であろうが――受話器の向こう側でははしゃいだ声が弾けている。
『でねっ。今日御泊りなのよ!ユトちゃん』
「てかなんでお嬢がそっちにいるんだよオイ?!何やってんだっつのあーなんだその状況考えるだけでもうぜぇ」
『おちついてよぉマナ』
「アホか!」
 間延びした友人の声に、真は怒鳴り返した。
「てか今日もあのお嬢は仕事入ってるはずだろーがよ」
『ユトちゃんはお休みだっていってたよぉ』
「ってことはきちんとシフト替えかなんかはやったつぅことだな。妹尾の奴らはお嬢がそっちにいること知ってんのか?」
『え?』
 意表をつかれたといわんばかりに、受話器の向こうが沈黙する。廊下に控えた、真の剣幕に恐れをなし、引き攣った表情を浮かべている女中を、横目に見やりながら待つことしばし。
『うーんと……どうなのかしらね?』
 受話器の向こうで、てへ、とかなんとかいいながら、ぺろりと舌をだし、ごまかし笑いを浮かべているだろう琴子の顔が見えた気がした。
「いいよその件はこっちで確認するなりしてやらぁな。今遊の奴は何やってんだそっちで」
『今?お風呂入ってるよ?』
「そうじゃなくて……あーもういいわ。いい。せいぜい楽しんでくれ。カラオケにでもいけ。楽しめ存分に」
 この、電話の向こうの友人は、果たして天然でとぼけているだけなのだろうか。
 それともわかっていて、とぼけているのだろうか。
 はーい。またねー、という楽しげな声が聞こえて、電話は切れた。通話終了のボタンを押して、コードレスの受話器を、女中が差し出した盆に載せる。女中は一度盆を床の上に置き、三つ指ついて一礼すると、静かに障子を閉め、その場から去っていった。
 女中の立てる衣擦れと足音を聞きながら、真は脇息に肘を預けた。頬杖をついて、盛大にため息を膝の上に落とす。
 興奮を落ち着けるために、真は盆の上から煙管を取った。傍のマッチで火を入れて、煙をたっぷり肺の中で転がし、一息つく。
「……で、お前んとこの兄弟共は知ってんのか?遊があっちにいること」
 煙を吐き出しながら、真は目の前の男に尋ねた。
「さぁ」
 目の前で緑茶をのんびりすする集は、小首をゆっくり傾げた。
「知らないんじゃないですか?この様子だと。だって朝、ユトちゃんは普通におバイトにいくといってお出かけになりましたからねぇ」
「黙ってでかけたっつぅことかよ」
 琴子からの報告と、集の証言を組み合わせれば、遊は誰にも知らせず、黙って生まれ故郷に向かったのは明白だった。妹尾に戻ってくるつもりなのだろうか。それとも戻らないつもりなのだろうか。それは判らない。だが遊は琴子の別宅に一泊宿泊が決定していることは確かで。誰も妹尾の兄弟にこの事実を知らせてやらないというのなら、あの兄弟は大騒ぎするだろうということは明白だった。
「知らせてやらなくていいのか?ガキ共に」
「いいんじゃないですか」
 茶菓子の饅頭を、口の中にひょいと放り込みながら集は笑う。
「ワタクシにそんな義務も義理もありませんよ」
「ガキ共はてめぇのガキ共だろうが。子供を安心させてやるって言うのは、親の義務じゃねぇのかオジサマ?」
「それとこれは別というやつです」
 しれっと集はいい、真は気疲れに肩を落とさざるをえなかった。
「何が一体どう別なのか、その規準を明確に教えてほしいねあたしは」
「ワタクシのフィーリングです」
「フィーリングかよ!よりによって!」
「まぁ、教えても教えなくても今大騒ぎみたいなので、あまり関係ないかと」
 集の含みのある言い方に、真は柳眉を寄せた。眉間に、皺を刻む。
「どういう意味だよ?」
「あー兄弟皆ワタクシがなぜユトちゃんを引き取ったかという経緯に感づいてしまったようですのでね。ちょっと朝の食卓の空気がぎこちない感じなのですよ」
 平和な食卓が恋しいですねぇとのほほんと宣う集の手元から、真は思わずグラスを奪い取った。透明な硝子の中で、よく冷えた薄緑の液体がとぷんと揺れる。
 それと煙管を盆の上に丁寧に並べ置いて、真は集の襟元にそっと手を添える。
 そしてそのまま、怪訝そうに小首をかしげた男の襟元をこれでもかというほどに揺さぶった。
「あ ほ か――――っっっ!!!!!!!どう考えてもそいつが理由じゃねぇのかよっ!!放置するんじゃねぇよそんな状況をっ!!!」
「あわわわわわ痛いですよぅマナ」
「ざけんなカワイコぶるな!きしょくわりぃ!」
 鳥肌の立った腕を撫でるために、真は男の襟首を放り出した。衣服を軽く整えてから、座布団の上に腰を下ろす。
「オジサマはさぁ」
 何気ない言葉の始まりは、特に意図して出たものではない。
 その言葉の先をどう続ければよいのか、真は考えながら目の前の男を観察する。
 自分最愛の従姉妹を、嫁としてもらいうけた男は、従姉妹とは全く対極の位置に生まれてきた男だった。強く伸びやかに笑える性根を持ちながらも呪いのような醜悪とも呼べる顔をもって生まれた緑子を、心から愛しているのだといって娶った男の考えることを、真はいまだに理解することはできない。
 緑子の性根の美しさを見抜いて、この男は愛しているといったのか。
 それとも、緑子の後ろにある、財力と権力、そして人脈を欲したのか。
 妹尾集とは、時に目に見えて明らかなほど冷徹で、合理的で。
 そして時に不可解な男だ。
「本当に、あのお嬢が可哀想で、あんたはあの子を家に置いたのかよ?」
 集は笑っている。
 真実全てを覆い隠すように。
 真は嘆息して、脇息を支えに立ち上がった。手水にでもいって、少し頭を冷やしてくるついでに、厨房に足を伸ばして酒でも用意させようと思ったのだ。
「多少はかわいそうだとは思いました」
 障子に手をかけたその刹那、男からの回答が耳に届いた。
 足を止めて振り返る。集は変わらず、笑っている。
「だから一目見ておくぐらいのことは、かまわないと思ったのです」
 いくら読心術に長けた真でも、集の薄い笑みからはその胸中を汲み取ることはできない。
「マナ。緑子さんの口癖を覚えていますか?」
「……緑子の口癖?」
 唐突な内容に、一瞬思考が凍てつく。真は怪訝さに柳眉を歪めた。記憶の棚の中から従姉妹との思い出を必死にひっくり返した。
 脳裏で響き渡る、従姉妹の声。
『神様を――』
「神様を、殴りにいく?」
「えぇ。そうですね」
 集が、納得したのか一度顎をひいた。
 緑子は顔を、自分は声を潰されて生まれてきた。先天的なものだ。
 生まれてきた家は所謂一般家庭というものからは遠く離れていたためか、自由に生きることも許されなかった。
『ねぇマナ』
 よく緑子は言ったものだ。
『こんな人生冗談だから。私に与えられた力で、こんなもの全て潰して、私の思う通りに、私は行くんだ。そうしていつか、全てが終わったその後に』
 神様を殴りにいく。
 殴って笑うんだ。
 あんたが与えた誰もが重荷だということは、私の人生では些細なものだったと。
 神が目の前に敷いたレールも全て、笑い飛ばしに。
 いつかいつか。
 不慮の事故で命を落としたあんたは、神を殴りにいけたのか。
 殴って、有難うといえたのか。
 こんな戦い甲斐のある人生を、与えてくれてありがとうと。
 ねぇ緑子。
「マナ」
 真は集の呼びかけに、びくりと身体を震わせて面を上げた。いつの間にか、現実を意識の外に追い出していたらしい。
 目を合わせると、集は口端を笑みに曲げた。男が滅多に見せることのない、本当に嬉しそうな、打算のない無邪気な表情に、真は毒気を抜かれる。
「あの子もねぇ、そういったんですよ」
「……あの子?」
「ユトちゃん」
 磯鷲遊。
 真っ直ぐな目をして、一つの歌を歌い上げて、皆を巻き込んで笑っていた、あの少女。
 集は嬉しそうに言った。
「ひとしきり泣いた後、彼女はワタクシに言ったんですよ。真っ直ぐワタクシの目を見て。緑子さんと同じように」
 ――いつか、神様を殴りにいってやるのだと……。
「それって、なんだか素晴らしいじゃないですか」
 ねぇ、マナ、と。
 集は、本当に嬉しそうに、真に同意を求めながら微笑んだ。


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