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第二章 惑う従者 3


 使節団は往生していた商隊と、山麓地方の代表二名を連れて出立した。
 無事に川を渡った後、北へ向かう二人とは領境で別れる。山麓一帯を治める領主の館は、四年ほど前の内紛の折に焼け落ちて以後、王都から派遣された役人が一月ごとに短期逗留するのみらしく、橋の掛け直しは隣の地方に依頼せねばならないのだという。
 改めて進路を王都に採り目指す街は、ペルフィリア北西部にある、マーレンである。
「本当は寄りたくなかったところなんだけどな」
 女王専用車に並走しながら、ダダンが馬上でため息を零した。
「どうしてですか?」
「一月ほど前だったか。賊に襲われたとかで領主の一家が殺される。しかも犯人は行方不明のままだ」
「物騒ですね……」
「あそこは王都にも近いから、領主の地位が空っぽってことはないが……。逆にそれがあだになるかもな。頭が交代する慌ただしい時期に行くこっちは邪魔ものだ。歓待はされんだろう」
「迂回しちゃ駄目なんですか?」
「立ち寄らんときつい。特に水と食糧、あと飼葉がな」
 使節団は予定とは異なる街道を進んでいる。この道沿いには大きな街が少なく、マーレンまでまともな補給は望めそうもないらしい。
「マーレンでは皆休めそうなの?」
 マリアージュの問いに、ダダンはゆるりと首を振った。
「こちらの人数を収容できる宿があるかどうかはわからんな。いざとなったらお前ら三人を除いて、皆、野宿だ」
「あ、私も別に馬車泊でいいですよ」
 花街育ちの自分は、粗末な寝床にも慣れている。
 ダイの申し出に、ダダンは苦笑した。
「そうならないように期待しておけ。飯はまともなもんを食えるよう計らうつもりだ。腹いっぱいになれば寝床の良し悪しなんざ気にならなくなるさ」
 こうやってダダンはカイトやアリシュエルを東大陸まで送り届けたのだろう。彼の不敵な笑みには、頼もしいものがある。
 ダダンがそろそろだ、と目配せする。
 ダイは腰を浮かし、桟に手を掛け、窓から顔を出した。
 砂利道に刻まれた細い轍が導く先、小麦畑の中ほどに、雨風に侵食を受けた石積みの壁が埋もれていた。旅人を足止めする堅牢な門には、古びた鐘が吊り下げられている。鐘楼で待機していた門番は、ダイたちが到着するが早いかそれを打ち鳴らし、来訪者の存在を高らかに告げた。
 手続きを待ったのは、そう長くない時間だった。
ほどなくして馬車は防壁を潜り、四半刻もせぬ間に、馬は到着に嘶いた。
 馬車の戸が次々と、御者によって開かれる。待ちきれずに自ら降りたダイは、外の空気を吸いながら、視界に飛び込んできたものに息を呑んだ。
 高台にある敷地の中央。生成りの巨大な天幕が張られている。空の青がその色を白く引き立て、入道雲が生えているかのような錯覚を抱かせた。何事かと目を凝らした矢先、盆地から駆け上がる風が厚みある布の裾を跳ね上げ、内部の様子を僅かばかり暴く――翻った布地の陰に、焼け焦げた屋敷の姿がちらついた。
 縁の融けた玻璃。飴のように曲がった鉄。煤に覆われた石積みの壁。
 想像しがたい高熱が拳となって殴りかかれば、このような様相になるのだろうか。
「最初にご案内する場所がこのようなところで、申し訳ない!」
 焦りの滲む声を張り上げて、男が慌ただしく駆け寄ってくる。
 屋敷の見るも無残ななれの果てに目を奪われていたダイは、適度な間合いを取って立ち止るその男を振り返った。
 年は二十代半ばほど。短く刈った赤みの強い茶の髪、柔らかい光を宿す紫の目。純白の――否、僅かに青みがかった――衣装に身を包み、腰に剣を佩いている。
「デルリゲイリアが女王、マリアージュ陛下とお見受けいたします」
 打ち鳴らして踵を揃え、男は人懐っこく微笑んだ。
「ゼノ・ファランクスと申します。一時的にこの領地を預かっているものです。遠路遥々ようこそおいでくださいました」
 ロディマスの手を借りて降車したマリアージュが、ゼノと名乗った男に鷹揚に頷く。
「お忙しい中の出迎え、誠に感謝致します。ファランクス卿」
 直に声掛けられたことに驚いたらしい。ゼノは軽く目を見開いた。
「ゼノ、とお呼び下さい、陛下」
 彼は距離を詰めて跪き、マリアージュの手の甲に口づけた。
「申し訳ありません。こちらしか陛下のお車を停めるに十分な広さがなかったもので。お目汚し、誠に失礼いたしました」
「構わないわ。あれが賊に襲われたというご領主のお屋敷なのね」
 マリアージュの言に、ゼノが苦笑した。
「お耳が早い」
「ご領主のご親族の方はご無事で?」
「残念ながら、誰ひとりとして」
「そう。聖女の導きがあらんことを。彷徨える魂に主神の祝福を」
「ありがたきお言葉です」
 ゼノは胸に手を当てて礼をとり、マリアージュの聖句に恐縮してみせた。
「それでは皆様を今宵の宿へご案内いたします」
 彼は面を上げ、使節団の一同を見渡す。
「粗末ではありますが、馬車の中よりは快適であることを保証いたしますよ」


「あー……落ち着く」
 立ち込める湯気を深く吸って、マリアージュが脱力する。
 その拍子に持ち上がった足が、桶にたっぷりと張られた湯に波紋を作った。
「お眠りになって大丈夫ですよ、マリアージュ様」
 マリアージュの脚を揉み解しながら、ダイは微笑んだ。携帯する水の量は限られるため、道中、マリアージュには足湯を謹んでもらっていた。今のうちにたっぷりと堪能してもらいたい。
 どうやらダダンはロディマスの親書を持たせた早馬を出していたらしい。あらかじめ連絡を受けていたゼノは、湯浴みに十分な湯や急ごしらえながらも温かい寝床を用意しており、それらは慣れぬ旅に疲れていたデルリゲイリアの一同をおおいに喜ばせていた。
「いいわ。起きておく」
 マリアージュは自らの手で両頬をぱしりと叩いた。
「所詮中休みだもの。気は抜いたらいけないんでしょ?」
「それはそうですが」
「明日の早朝には出発するのよね」
「はい。ファランクス様が王都まで付き添ってくださるそうです」
 どうやら彼は元々、王都へ戻る予定となっていたらしい。マリアージュたちが立ち寄ることを早馬で知った彼は、出立の日取りを延期して待っていたのだという。
 女官から受け取った繊毛の布で、マリアージュの脚を丁寧に拭く。花の精油を垂らした湯で洗った肌は、水気を拭っても薫り高い。彼女の脚からむくみが取れたことに満足し、布製の靴を履かせながら、ダイはちらりと視線を上げた。
 主人は先ほどから思案顔で沈黙している。
「何か気になることでも?」
 まぁね、とマリアージュは生返事をした。
「リノ、喉が渇いたわ。紅茶を淹れて頂戴」
 承諾に頷いたリノは、素早く踵を返して退室する。
 控えていた女官を体よく追い払ったマリアージュは、洗い上がった脚を組み、指先で脇息の縁をこつこつ叩いた。
「ねぇダイ。この国ってそんなに物騒なのかしら?」
 盥の片づけにかかっていたダイは、マリアージュの問いを反芻する。
「物騒、ですか?」
「結構この町ってしっかりとした造りの壁を持っているじゃない? なのに賊に襲われるの?」
 確かに、とダイは胸中で呻いた。マリアージュの指摘通り、この町の防壁は堅牢だ。門番もきちんと出入りを管理している。それなのに、賊、とは。
「もしかしたら賊じゃないのかもしれないですね」
「じゃあなに?」
「……魔術師、とか……」
 石造りの馬車から降りてすぐ、目に入った焦げた屋敷。かなりの火力に曝されなければ、あのようにはならないだろう。
 ダイは以前、小屋が焼け落ちる様を目にしたことがある。友人が死した事件でのことだ。中に置かれていた油壺に引火し、引き起こされた火災であり、木造だからこその被害だった。
 天幕の裾から垣間見た旧領主の館の様子は、あの小屋の惨状を遥かに凌ぐものであった。たとえ油を撒いて火を放ったとしても、あのような様相にはならないだろう。
「魔術師が何の目的で領主を襲ったりすんのよ?」
「わかりませんよ! 魔術師っていうのも単なる想像ですし! 恨みを買ったとかそんなんじゃないんですか?」
「だったら賊って言わずに、魔術師に襲われたっていうんじゃないの? 犯人捕まってないんでしょ? その方が相手特定しやすくない?」
「うっ、鋭い……」
 デルリゲイリアにおいて、魔術師の大半はその技を糧に、各地の有力者に雇われている。ペルフィリアも同様だろう。城勤めする以前のアルヴィナのような、はぐれものは稀な例外である。よって魔術師の身元は、暴きやすいのだ。
「でも火を起こせる程度の術者だったら結構いますよ?」
「あらそうなの?」
「調理師とか……でもあんなふうに火力を持たせるんだったら、やっぱり魔術師かなぁ……。なら賊っていうのは考えにくいですよね」
 王城は一定数を有するものの、世間における魔術師そのものの総数はかなり少ない。浮浪者に身をやつさなくとも、食べていく手立てはいくらでもある。
 ダイの独白に、マリアージュがふむ、と唸った。
「魔術師ならよっぽどじゃないと、どこに雇われているか目星はついている頃だわ。そうだとしたらなんで賊っておおざっぱな呼び方にするのかしら?」
「町の人に知られたくない、とか。雇い主の人と敵対していることがわかったら困る、とか……」
 憶測を交互に並べ立て、顔を見合わせながら、黙考することしばし。
「馬鹿らしい。考えたってどうしようもないわよ。無駄無駄。あぁもう、頭痛くなってきた……どうしてくれんのよ、ダイ」
 マリアージュは息を吐いて額に手を置いた。
「最初に話題振ってきたのマリアージュ様じゃないですか。慣れないことするからですよ」
 盥を持ち上げながら反論するダイに、主人は聞き捨てならないと眉をひそめる。
「あんたね! 私がいつも頭使ってないみたいにいわないでよ!」
「わわわわっ! やめてください! お湯! お湯零れますって!」
 頬を抓ろうと伸びてくる主人の手を躱し、ダイは素早く戸口へと逃れた。具合よく戻ってきた女官と、入れ替わりに廊下へと出る。
「お湯を捨てて参りますね、陛下」
「それぐらい他の誰かにやらせなさいよ」
「そういうわけにもいきませんよ人手足りないんですから。すぐに戻ります」
 逃げ足だけは早いだのなんだのというマリアージュの小言を、扉で遮断する。
 やり取りを耳にしたのか、外に控えていた護衛の騎士が笑いを噛み殺している。彼ににっこり微笑みかけ、ダイは中庭へと歩き始めた。
(敵、か)
 昼下がりの陽光が温かな通路を行きながら、頭は先ほどの話を思考していた。
(賊じゃなかったとしたら、敵対している立場の人が襲ったのかな?)
 たとえば町の住人。重税や、傍若無人ぶりに辟易して? 十分にあり得る過程だが、だとすれば賊などという公表のされ方はしないだろう。
 やはり地方有力者か。同じ国内にあっても、権力者たちは決して一枚岩ではない。彼らは他者の上位に立てる時機を常に狙っている。デルリゲイリアの女王選でもみられたように。
 マーレンは王都に近い分、領主もそれなりの地位を有している。彼に楯突くことは、女王と敵対することに他ならない。
(ううん。これ以上は想像できないな……)
 この話にそこまで興味があるわけではない。犯人が捕まったほうが安心できる。その程度だ。マリアージュも同じだろう。
 そもそもダイの主君が推理を始めたのは、ルディアの宿題あってのことである。ガートルード家の当主曰く、誰もが立場というものを持っている。それを把握する力をつけるために、一つの事柄をつぶさに考え、その背景にある事情や人の利害関係を考える癖をつけるようにとのお達しなのだ。
 たとえばペルフィリアでも、“あの男”――彼が本当に宰相だとして、その主人たるセレネスティが芸技の小国を手中に収めたがっているにしても、家臣全員が同じ考えを持つとは限らない。中にはデルリゲイリアへの侵略を否とする者もいるだろう。そういった人物を見出すための訓練を、ルディアはマリアージュに課していた。
 ルディアの教えは、まさしくダイの養母が日頃行ってきていたことだった。花街で娼館を営む彼女は、資金を出す商人や、町の若衆を取り仕切る親方勢たちをよく理解し、友好な関係を保つことに余念がなかった。口で言うは簡単だが、それも物事を見る目、というものがあってこそである。そしてその目を養うためには、訓練が必要だった。
 均衡とりやすい位置で盥を抱え直し、ダイは足を速める。丁寧に蝋塗られた板張りの通路に、靴音が軽やかに響き渡った。
 滞在先として招かれた場所は、領主の館の敷地内に建てられた舎屋だった。元は使用人たちの宿舎であったらしい。ところどころ穴の開いた古い床、塗装のはげかかった白塗りの壁。錆びた釘の頭が目立つ木製の窓枠には、厚み斑な玻璃がはめ込まれ、陽光を取り込んでいる。
 中庭を取り囲む廊下に沿って並ぶ四人部屋は、デルリゲイリアの使者たちを収めるに十分な数がある。簡素な造りのその部屋に篭ったダイの同僚たちは、夕餉の支度が終わる頃合いまで、揺れぬ寝台を久方ぶりに楽しんでいるようだった。
 下女にすれ違いざま挨拶しつつ、ダイは中庭へと降りた。用水路の前に膝を突き、滴が跳ねぬよう注意しながら盥を傾ける。空になったことを認めると、井戸端へ移動した。水を拝借し、盥を洗いにかかる。
 ふと背後から、聞き慣れた声がかかった。
「ダイ」
 手を止めて、頭上を仰ぐ。
「アッセ?」
 笑みに口元を緩めた騎士団の若き長は、挨拶の代わりとばかりに軽く手を挙げ、ダイの方へ歩み寄ってきた。
「休憩ですか?」
「そう。水を戴こうと思って……顔を洗って、少しすっきりしたい」
「もしよければ、盥使います?」
「いや、いい。洗っただろう? これを使うよ」
 アッセは井戸に備わる木桶を取り上げ、そのまま井戸の中に放り込んだ。深い空洞に、滑車の回る乾いた音が木霊する。
「お疲れですね、アッセ」
 黙って水を汲む男の横顔には、疲労の色がこびり付いている。
 台座に桶をとんと置いて、彼は苦笑した。
「そう見えるか?」
「えぇ。しっかり目の下に。取り繕っても駄目ですよ。化粧師をなめてはいけません」
 こと、顔を見ることにかけては一家言ある。
 アッセは弱々しく微笑むと、桶の中に手を差し入れた。澄んだ水が指の狭間から、さらさら零れ落ちていく。
 様子がおかしい。
「……どうかしたんですか? 何か悩みでも?」
 騎士の顔をダイは下から覗き込んだ。寡黙なきらいはあるものの、アッセは会話にむやみと沈黙を返す男ではない。
 ややおいて、彼は言った。
「ダイは……元気だな」
 唐突な内容に面食らいながら、ダイは首肯する。
「えぇ……そうですね。疲れてるってほどではないかもしれません」
 この旅が始まって以来、奇妙な昂揚感が身体を満たしている。
「でもアッセは疲れて当然なんですよ。ただ馬車に揺られているだけの私と違って、馬を自ら駆って、気を配り続けていたんですから」
 アッセの任は護衛だ。馬に乗るだけでも体力を要するというのに、一行に危険が降りかからぬよう常に周囲を警戒していなければならない。加えて彼は、部下にも目を向けなければならないのだ。疲労しないほうがおかしい。
 アッセはダイの慰めに対し、曖昧に微笑むだけだった。
「……何か……あったんですか?」
 冷えた井戸水で顔を洗い始める男に問いかける。
「何があったというわけではないんだ」
木桶の柄に掛けていた手ぬぐいを取り上げ、アッセは静かに答えた。
「何もなかった……。何も、できなかった」
「何もできなかった?」
 アッセは自嘲めいた表情に口元を強張らせたまま首肯し、台座の乾いた場所に腰を落とした。緩慢な動作で目元を解し、倦怠の滲む吐息を零す。
「橋が川の増水で落ちて、道の変更を余儀なくされたろう?」
「え? えぇ……」
「道がぶつりと途切れていた。その瞬間、私の頭は真っ白になっていた」
「でも、突然そうなれば、私もそうなりますよ?」
 全く予期せぬ出来事に直面すれば、誰でも慌てふためくはずだ。
 アッセは苦笑を浮かべて緩く頭を振った。
「だがその間に、あの男は手際よくこの町へ来る手筈を整えていた」
「あの男?」
「ダダンだ」
 口上することも屈辱と言わんばかりに彼は呻いた。
「あの男は村人と交渉をし、新たな案内を確保し、陛下に彼らを同伴させる許可を取り付けた。私たちは無事に川を渡り、マーレンに到着し、確実に、王都への道を踏破している」
 アッセは両の手を膝の上で組み合わせ、強く握りしめる。
 苦渋に細められる亜麻の瞳に、暗い翳が射していた。
「私は幼き頃より次期女王たる妹を捧げるべく、勉学と剣技に励んできた。それは妹を喪った後も変わらないし、この旅に出る前にはいっそう打ち込んだよ。……けれどそういったことすべてが、無意味だったのではないかと、そう思えて」
「そんなことは」
「いや、完璧に無意味というわけではないだろう、無論。だが……一歩、国から出てしまえば、どうということはない。あの男……ダダンに、世間知らずと揶揄されるのも、無理はない」
「ダダン、そんなこと言ったんですか?」
 ダイは非難の声を上げた。馬が合わない点は結構だが、やたらと噛み付くことは止めてほしい。
「私が無意味に突っかかるからな」
 アッセはダイの憶測を否定し、視線をついと横に滑らせた。その先の窓越しに、ゼノとロディマスの姿が見える。ペルフィリアに属する騎士と、デルリゲイリアの宰相は、談笑を交えながら何かの交渉を進めていた。
 ロディマスの表情がどこか強張ってみえるのは、玻璃を通しているせいだろうか。
「外の世界に踏み出すことが、これほど心もとないことだとは思わなかった」
 固く指先を握りこんで、アッセは言った。
「私は……きちんと陛下のお役に立てるだろうか」

 それからアッセは弱音を吐露してしまったことをダイに詫び、元の責務へと引き返していった。


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